
歯の黒ずみの気になる原因と取り方について解説!
歯の黒ずみの原因は、虫歯や着色汚れ、詰め物の経年劣化など、いくつかあります。虫歯の場合は治療すれば改善できますが、その他の原因の場合は対処法が異なります。本記事では、原因とその対処法、黒ずみを予防する方法を解説します。
歯の黒ずみの原因は?
飲食物やタバコによる着色汚れ
濃い色の飲食物を摂取すると、着色汚れ(ステイン)が付着し、歯が黒ずんで見えることがあります。コーヒーや紅茶、ワイン、カレー、ミートソース、しょうゆ、ソースなど、色の濃い飲食物が原因で色素沈着が起こり、歯の色が変色してしまうのです。その他に、タバコのヤニも歯の黒ずみの原因になります。日常の歯磨きだけで黒ずみを落とすのは難しく、歯科医院でのクリーニングできれいにできます。
詰め物の経年劣化
虫歯治療に使用した詰め物が、経年劣化により変色して黒ずんでしまうことがあります。プラスチックや金属、樹脂素材で詰め物をしている場合は、特に変色が起こりやすいです。詰め物を新しく作り直すか、古い詰め物の変色した部分を削ってきれいにできます。
歯の神経が死んでしまっている
虫歯や大きな事故などで、歯の奥にある神経が傷ついたり死んでしまったりすると、歯が黒ずんで見えます。歯の内部には神経と血管が通っている歯髄があり、それが傷ついて出血した際に、歯の中の象牙質に流れ込むと、歯が黒ずんだように見えます。もしくは、神経が死んでしまうと、血流が途絶えるため黒くなります。歯の神経が死んでいる場合は、被せ物の治療できれいな歯に戻せます。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン系の抗生物質が含まれた薬の副作用で歯が黒くなることがあります。かつて、テトラサイクリン系の抗生物質は、子ども用の風邪薬などに使用されていました。このケースでは改善するのが困難で、歯科医院のホワイトニングでも完全に白くはできません。黒ずんでいる歯の上に被せ物をする方法や、ラミネートベニアと呼ばれるセラミックを貼り付ける方法で対応できます。
虫歯
虫歯が進行すると、歯が溶けたり穴が空いたりして黒ずんで見えます。虫歯治療を行い、詰め物や被せ物をすれば白い歯に戻せるでしょう。
歯の黒ずみの治療法は?
歯科医院でクリーニングやホワイトニングをする
着色汚れが原因の場合、歯科医院でクリーニングやホワイトニングで改善を目指せます。
専門機器を用いたクリーニングを行い、着色汚れだけではなく、歯垢や歯石も除去してくれます。さらに白くしたい場合は、ホワイトニングを受けるのがおすすめです。歯科医院でのホワイトニングを、オフィスホワイトニングといいます。オフィスホワイトニングは、市販のホワイトニング歯磨き粉や、ホームホワイトニングよりも濃い薬剤を使用するため、即効性があることが特徴です。
被せ物をする
歯の神経が死んで歯が黒くなっている場合、歯を削った上からセラミックの被せ物をする治療方法が有効です。セラミックの被せ物はセラミッククラウンと呼ばれ、耐久性の高さや経年劣化にも強く、変色の心配もほとんどありません。また、金属アレルギーの心配がないので、幅広い方に適している素材です。セラミックもさまざまな種類があるため、患者さまの歯の色や希望する丈夫さなどに合わせられます。
詰め物を新しくする
詰め物が経年劣化により黒ずんでいる場合は、詰め物を新しく作り直す必要があります。金属やプラスチック、樹脂素材の詰め物は変色しやすいため、新しく作り直すときは、変色の少ないセラミックも検討するとよいでしょう。
ラミネートベニアで対応する
テトラサイクリン系の抗生物質が原因で、歯が黒ずんでしまった場合は白くするのが困難です。しかし、ラミネートベニアと呼ばれる薄いセラミックを表面に付けると、黒ずみの治療ができます。ラミネートベニアは、歯の表面のでこぼこや、歯先のぎざぎざ、歯の隙間の治療などにも使用されています。歯の表面を平均して0.3mm程度削り、ラミネートベニアを装着します。場合によっては、削らずに装着できます。
虫歯治療をする
虫歯が原因の黒ずみは、虫歯治療で改善を目指せます。虫歯治療に伴い、詰め物や被せ物が必要になることもあります。その際は、保険適用が可能な金属やプラスチックで対応するか、自費診療になるものの、強度があり変色の心配が少ないセラミックを使用するかなどをクリニックで相談しましょう。
歯の黒ずみを予防するためにできること
丁寧な歯磨きを心がける
着色汚れや虫歯を防ぐためにも、日々の丁寧な歯磨きが欠かせません。ブラシ先が開かない程度の強さで細かく歯ブラシを動かし、鏡を見ながら1本ずつ丁寧に磨きましょう。歯の表面に加えて歯と歯茎の間や、歯と歯の間のケアも重要です。歯と歯茎の間は、歯ブラシを歯に対して45度ぐらいに傾けて優しく磨きます。歯と歯の間はデンタルフロスや、歯間ブラシを利用するとよいでしょう。
定期的に歯科医院で検診を受ける
3カ月〜6カ月に1回程度、クリーニングや歯科検診を受けることで、黒ずみを予防できます。口腔内の状態や噛み合わせ、口臭、唾液、舌などお口の健康を総合的に確認する歯科ドックもあります。歯周病の進行予測や顎関節症のチェック、腔内細菌の検査など、多岐にわたって確認できるため、歯の黒ずみだけではなく、虫歯や歯周病の予防ができます。
まとめ
歯の黒ずみは虫歯以外にも着色汚れや、詰め物の劣化による変色、過去に服用していた薬の副作用など、いくつかの原因が考えられます。虫歯が原因であれば、虫歯治療で改善が見込めます。着色汚れは歯磨きで落とすことが難しいため、歯科医院でクリーニングを受けましょう。詰め物の劣化の場合は新しく作り直し、服用していた薬が原因であれば、ラミネートベニアと呼ばれる被せ物が有効です。このように原因別に対処法が異なるため、まずは歯科医院にご相談ください。
監修ドクターの紹介

学歴
2003年 愛知学院大学歯学部 卒業
経歴
2003年 医療法人林歯科医院 勤務
2009年 ロイヤルデンタル林 開業
2016年 中之島デンタルクリニック 院長
2018年 東京先進医療クリニック 入職
資格
Invisalign CERTIFICATE
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